第39号(2010年11月30日号)
目次
伊達氏の系図について
<質問>
伊達氏のできるだけ詳しい系図を見たい。
<回答>
『系図纂要 第4冊上 藤原氏(5)』
凡例に底本は国立公文書館内閣文庫所蔵「系図纂要」とある。藤原鎌足から第二十九世慶邦までを収めている。
『仙台叢書 第1巻 伊達略系』
明治27年に伊達家の家扶であった作並清亮が編纂したもの。藤原鎌足から第三十一世邦宗までを収めている。作並清亮は、「七代藩主重村から十二代斉邦にいたる六代治家記録の編纂者として、伊達家の文庫を自由に探索できる立場にあった人物である」(『仙台藩歴史事典』仙台郷土研究会編より抜粋)とある。表記は漢文。
『仙台藩歴史事典』
上記『伊達略系』を底本としているが、鎌足から十六代光隆(伊達氏一世朝宗の前)までを割愛している。また、「藩主など叙任について度々変化のあるものついては、『伊達治家記録』『仙台人名大辞書』などにより、年月を追った」(本文より抜粋)とある。表記は現代文。
なお、系図ではないが伊達氏の系譜について以下の資料に論考がある。
『仙台市史 通史編2 古代中世』に次の記述あり。
pp.444-467「特論二 奥州伊達氏の系譜」より抜粋「(前略)現在この家の系図は、江戸幕府の編纂に成る『寛政重修諸家譜』の『伊達家譜』が標準とされているが、それは伊達家から差し出した、「今の呈譜」を基礎としている。その呈譜自体は発見できないが、四代藩主伊達綱村のもとで編纂された『伊達出自正統正次考』が基本になっていることは間違いない。(略)伊達氏には代々書き継いだ古系図は存在しない。現存する古系図はいずれも、ある段階でそれまでの系譜伝承を文字化したものである(後略)」
<参考資料>
『系図纂要 第4冊上 藤原氏(5)』(名著出版 1991)
『仙台叢書 第1巻』(鈴木省三 仙台叢書刊行会 1922)
『仙台藩歴史事典』(仙台郷土研究会 2002)
『仙台市史 通史編2 古代中世』(仙台市史編さん委員会編 仙台市 2000)
<回答日>
2008/6/4
『伽羅先代萩』の作者名について
<質問>
歌舞伎『伽羅先代萩』の作者名を知りたい。
<回答>
『宮城県百科事典』
p.1035「伽羅先代萩」の項目があり、作者は奈河亀輔との記載がある。
『伽羅先代萩:伊達競阿国戯場』
p.184「伽羅先代萩」に作者、初世奈河亀助(輔)・五十五十輔(いそじいそすけ)との記載がある。
<参考資料>
『宮城県百科事典』(河北新報社 1982)
『伽羅先代萩:伊達競阿国戯場』(諏訪春雄 白水社 1987)
<回答日>
2008/8/30