宮城県図書館振興基本計画
1 策定の趣旨
宮城県図書館では,平成20年3月に,今後5年間の目指すところを明らかにし,より適切な県民サービスを展開するため,「宮城県図書館振興基本計画(2008年-2012年)」を策定し, 平成21年3月に同計画に基づくアクションプランを策定して,図書館運営の基本としてきました。
この計画では,以下の3つの事項 を基本方針として掲げ,具体の施策の展開としてそれぞれの取組を着実に進めてきました。
1 生涯学習に役立つ図書館
(1)資料の収集・整備
(2)生涯学習情報の提供
(3)利用しやすい図書館への工夫
2 情報の拠点としての図書館
(1)市町村図書館等への支援・連携・協働
(2)いつでもどこでもサービスを受けられる体制の充実
(3)調査・研究に役立つ機能の充実
3 次世代を育成する図書館
(1)郷土関係資料の維持・充実
(2)子どもの読書環境の充実
(3)「宮城県図書館次世代育成プロジェクト」の推進
この間,図書館を取り巻く社会的な環境が大きく変わりつつあります。インターネット上で提供される情報資源が増大し,書籍・雑誌の印刷媒体から電子媒体への移行が一層進展しています。 社会全体の少子高齢化・国際化が進む中で国民の生涯にわたる学習活動に対するニーズもますます高まっています。
また一方で,平成20年6月に図書館法が改正され,新たに図書館における評価の実施とそれに基づく運用の改善についての努力義務規定等が追加され,平成13年7月文部科学省告示「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」についても, 図書館法の改正や社会の変化・新たな課題に対応する必要性から,平成24年12月 には新たに「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」として改正されました。
さらには,現行計画の対象期間の中間年度である平成22年度末の平成23年3月11日に東日本大震災が発生し,当館はもとより沿岸部を中心に多くの市町村図書館等が甚大な被害を受けたことから, 震災発災後は,当館の早期復旧にとどまらず, 被災した市町村図書館等の復旧・復興支援により多くの力を注いできました。
「宮城県図書館振興基本計画(平成25年度-平成29年度)」は,以上のような背景から現行の計画を見直し,新たに宮城県図書館のより具体的な「基本的運営方針」の性格を併せ持つものとして策定するとともに, 新計画の対象期間である平成25年度からの5年間は,県が平成23年10月に策定した「宮城県震災復興計画」の主に「再生期」に当たることも踏まえ,今後の5年間において宮城県図書館が目指す姿を明らかにし, 震災からの復興支援を含めた 具体的な取組を展開する際の方向性を示すこととするものです。
2 計画期間
計画期間は,平成25年度~平成29年度の5か年度です。
3 進捗管理
この計画の施策の展開に基づき実施する具体的な取組は,第4章 行動計画(アクションプラン)に示し,PDCAマネジメントにより進捗を管理するとともに,年度ごとに事業計画を策定し公表することとします。 また,本計画の中間年度である平成27年度に行動計画の進捗状況の評価を行い,必要に応じて修正を行います。
4 策定の経過
振興基本計画の策定に当たっては県図書館と県教育庁教育企画室・生涯学習課からなる策定委員会を設置ました。平成24年1月に第1回目の策定委員会を開催し, その後,7月に館内ワーキンググループを立ち上げ素案作成を行いました。素案作成の過程では当館職員1人ひとりにヒアリングを行い意見を聴取しました。 また,第31次宮城県図書館協議会で素案を提示し協議していただきました。12月に県内の市町村図書館等から,平成25年1月には一般県民からパブリックコメントとして意見の募集を行い,市町村図書館等からは6通の意見書をいただきました(一般県民から意見書の提出はありませんでした。)。 いただいた意見募集の結果は下記のとおりです。
その後,3月に開催した策定委員会で承認され,所定の手続きを得て策定されたものです。
宮城県図書館振興基本計画(平成25年度―平成29年度)案に係る県内市町村図書館等からの意見募集の結果について
宮城県図書館では、宮城県図書館振興基本計画(平成25年度―平成29年度)案について,平成24年12月21日(金)から平成25年1月15日(火)までの間、 県内市町村図書館からの意見募集を行いました。
その結果については下記のとおりでしたのでお知らせします。
【意見の提出数】
合計:6通(郵便:0通,ファクシミリ:0通,電子メール:6通)
【意見内容とそれに対する県図書館の考え方】
6通のうち、「当該計画案に賛同する」が3通,「意見なし」が1通でした。
残り2通の中の4件の意見に対しましては,次のとおり対応しました。
○意見1 前期図書館振興計画は、県民に対してわかりやすい内容・記述で編集されていたが、今回の計画はわかりにくい内容・記述となっている。
(考え方)ここに至るまでの計画内容の記述において誤解を招かないような解りやすさを意識して盛り込んできましたが、さらに、本行動計画に基づく事業名称や事業展開の内容説明で表現しました。
○意見2 「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」及び他の都道府県の基本計画や振興プランを参照するべきである。
(考え方) 本計画の策定着手時点で参照しており、計画の基本理念、基本的な考え方及び行動計画の展開に反映しています。
○意見3 目標設定が限定的で評価シートも限定的なものだけの評価になるのではないか心配である。
(考え方)行動計画ごとに事業実績など「内容評価」や、実施又は開催回数など「数量的評価」を明示し,併せて進捗管理の方針を明確にし,計画中間年度(平成27年度)をはじめ,半年及び1年度単位での評価を実施します。
○意見4 施策の展開において,遠隔地の県民に対する図書館利用サービスの具体的な提供手段が見えない。生涯学習を推進支援していく施設として,これまでどおり市町村図書館と連携して資料提供を推進することを明記するべきである。
(対応) 第3章 3サービス基盤を強化する取組 (4)図書館のサービス手段の強化(=p12)6行目に「市町村図書館等と連携して協力貸出を行うとともに」と字句を挿入しました。
宮城県図書館振興基本計画(平成25年度―平成29年度)案に係る意見募集の結果について
宮城県図書館では、宮城県図書館振興基本計画(平成25年度―平成29年度)案について,平成25年1月10日(木)から平成25年2月9日(土)までの間、県民の皆様からの意見募集を行いました。
その結果については下記のとおりでしたのでお知らせします。
【意見の提出数】
合計:0通(郵便:0通,ファクシミリ:0通,電子メール:0通)(意見の延べ総数:0件)