(終了報告)東日本大震災文庫展4関連企画「小松左京が遺したもの-震災の記憶・未来へのことば-」トークイベントを開催しました
宮城県図書館では、現在開催中の東日本大震災文庫展4の関連企画として、6月21日に作家の瀬名秀明氏、東北大学教授で作家の圓山翠陵氏、小松左京氏の元マネージャーの乙部順子氏を招き、トークイベントを開催しました。100人を超える参加者を前に、震災の記憶を将来に引き継ぎ、未来の防災・減災に役立てていくにはどうしたらよいのか、震災記録伝承、小松左京氏に関わりのある三氏にそれぞれの立場から語っていただきました。
瀬名氏は「小説には、災害の全体像と人間の心の動きを交えた物語を描くことによって人々の関心を向けさせる力がある」と語り、災害の物理現象を記録するとともに、そのとき人間がとった行動の記録と災害を伝えるためのストーリーの重要性について述べました。
圓山氏は、自身の小説で分析した原発事故の状況が、最近公開された「吉田調書」と近似していることを示し、正しいデータが得られれば物理現象の推測は可能である旨を説明しました。また、データは検索ができて世界中から一般の人が使えるようにして、初めて価値が生じると述べました。
乙部氏は、小松左京氏が科学的な裏付けを専門家へ綿密に調査し、計算した上で作品を作り上げていたことを語り、「現代の災害で個人が記録したリアルタイムの大量なデータを、防災に活かさなければならない」と述べました。
東日本大震災文庫展4は、6月27日まで宮城県図書館2階展示室で開催しています。
会場の様子
左から乙部順子氏、瀬名秀明氏、圓山翠陵氏